医-ラーニング

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災害が起こった時には電子カルテや医療情報も被災する

電子カルテ 

どうもー。しよです。

NHKで今回の水害で病院のカルテが水没してしまった件を取り上げていた』

というツイートがありましたので

先日、クラウド型の電子カルテについて書いたばかりだったなと思い、補足して書きたいと思います。

 

クラウド電子カルテについて書いた記事は文末でリンク貼ります。

電子カルテ等の情報の災害対策

まず、、、わたくし、しよは、、、

自慢じゃないですが、なかなかの頻度で災害に直面しており、その都度、自分にはそれほど被害もなくこうして無事に過ごしております。

無事だったことに感謝しているところですが、今回の7月豪雨のように、大規模災害が起こった場合は、当然のことながら、被災地域の医療機関や薬局なども被災します。

その時、医療情報はどうなってしまうのか??

 

医療情報

医療情報とは各患者さんの個別のデータです。

  • 患者基本情報(生年月日、年齢、血液型等)
  • 既往歴
  • 診療の経過
  • 投薬されているお薬
  • アレルギー情報
  • 検査情報
  • 家族情報
  • 画像関係
  • 他院からの書類
  • その他モロモロ

などなど、カルテには生命を維持することにつながる情報も含まれることが多々あります。

 

医療機関の浸水被害

浸水被害の場合、パソコンも医療機器も水に浸かります。

水に浸かるだけならまだしも、泥も入りますし、高潮被害の場合は塩分も入ります。

さらにさらに水によってどこかに流れていってしまう場合もあります。

 

これらがなくなってしまうとどうなるか?ということですが…

かかりつけのお医者さんのところへ行っても、それまでのデータが全部ないわけですから、初診と同じ状況になりますね。

 

例えば、皆さん自分の飲んでいるお薬覚えていますか??

1種類しか飲んでいない人は覚えていると思いますが、年齢を重ねると飲んでいるお薬も多くなります。

全部覚えているおじいちゃん、おばあちゃんはどのくらいいるでしょうか。

中には継続して飲まないと生命の維持にかかわる薬もあります。

お薬手帳などを持っていれば、それを医療従事者が把握することもできますが、

そうでない場合は、診察や検査を行なって初めて病名がわかるわけですから、対応が遅くなります。

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パソコンは一度水に浸かると復旧には専門的な知識が必要ですし、復旧できるかどうかもわかりません。

まず、分解して洗って乾かして。そこからやっと復旧作業、ということになります。

ただし、これもパソコンがちゃんと残っていたら!ということ前提。

 

お客様の高潮被害

以前、お客様が高潮被害にあいました。

診療情報がなくなるということは患者さんの診察に関わることだけではなく、医療機関の請求情報もなくなります。

レセプトが作れないと言うこと。

レセプトができなければ収入がありません。

 

そこのお客様は電子カルテではなく紙カルテ+レセコンでした。

サーバーも外付けハードディスクもパソコンもすべて1階に置いていたため、全滅。

お伺いした際には泥だらけのパソコンや医療機器、紙カルテが散乱している状況でした。

ちょうど診療報酬請求時期と重なっており、請求をしなければ収入が途絶えます。

最悪、データが復旧できないことを考えて、もう一度入力するために、紙カルテを洗って乾かす、ということを急ピッチで行いました。

パソコンの中のデータは復旧できませんでしたが、幸いMOで取っていたバックアップが無事でした。

MOすごい。。。

ただし、MOへのバックアップは毎日行っていなかったということでデータの不足分がけっこうあります。

 

そこで、洗った紙カルテを見ながらレセコンへ入力をして、レセプトの提出は滞りなく行うことができました。

復旧できなかった場合はその月分が遅れることになりますから、サイアク医療機関の継続にも関わってきます。

この医療機関は紙カルテがほぼ残ってたことと、データが不足はあったにしても復旧できたことによって事なきを得ましたが、

紙カルテは洗って乾かしたにしてもドロドロで衛生状態も悪い。

もう使える状態ではなくなっていました。

それでも運がよかった方ですね。

 

災害のあった場合にどうすれば医療情報を守れるのか

これは簡単です。

医療機関の外にもデータを置いておくことです。

いわゆるクラウド化ですね。

このクラウド化については2種類あります。

今は医療情報の外部保存が国のガイドラインを守ることによって許可されています。

今回の災害でも、もしクラウド上にデータが残っていたら、患者カルテの消失にはつながっていなかったと思います。

 

最近では大手メーカーでも災害対策プランを用意していたりします。

先に書いた高潮被害にあった医療機関は、その後、クラウド型の電子カルテを導入されました。

 

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クラウド化すること

クラウド化は災害が起こるたびに議論されてきました。

クラウドのシステムもどんどん増えていますが、医療機関クラウド上にデータを保管することをかたくなに拒否するところがあるのもまた事実。

自分の経験からクラウドのシステムをお客様にはよくオススメしておりましたが、災害についてお話すると、大概のお客様が『ここは大丈夫やで』でした。

どこも自分は大丈夫と思うものです。

もし、クラウドのシステムを利用することに抵抗がある場合も、バックアップだけでも外部保存にすることを検討されてみてはどうでしょうか。

 

余談ですが、どうしてもクラウド使うのはイヤ。

けど災害で困るのもイヤ。

2階にサーバーを置くのも火事とかあったら困るし…

ということで、毎日バックアップを自宅に持って帰られていた医療機関もあります。

この場合、データ持ち歩きのリスクがあるんですけどね。

それももちろん説明した上で、その対応を取られていました。

 

まとめ

阪神淡路大震災東日本大震災や今回の7月豪雨災害。

これを経験し、クラウド型も普及していくと思いますが、関西では南海トラフが来るという話もあります。

関西にかかわらず、日本全国で災害が起こる可能性がありますので、

その時に大切なデータを消失しなくてもすむよう、何か対策を一度検討してみませんか。

 

クラウド電子カルテについての記事

 ↓ ↓ ↓

 sho-sh.hatenablog.com

 

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