医-ラーニング

医療事務や医療情報系のお勉強とその他イロイロ

電子カルテがない時代の医療事務のお仕事 ~~窓口でのお会計編~~

医療事務の歴史

どうも。しよです。

前回に引き続き、医療事務の歴史を振り返ってみたいと思います。

わーーーパチパチパチ。

 

前回はIT化が進んでいないひと昔前の紙カルテや受付業務について振り返ってみました。

前回分 ↓ ↓ ↓  

sho-sh.hatenablog.com

 

レセコンや電子カルテがない時代

今回はひと昔前の窓口での業務について振り返ってみます。 

 

窓口計算 

患者窓口の一部負担金の計算はどうしていたか。

今は電子カルテやレセコンに入力すれば一部負担金も自動計算されます。

が、昔は当然手計算。

カルテを見ながらベテラン医療事務さんがそろばんや電卓で計算を行っていました。

ベテラン医療事務さんの活躍の場です。

電卓とかそろばん、おそろしく早い。

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新人さんはベテラン事務員さんに教えてもらいながら

複雑な診療報酬の計算を覚えていきます。

 

3号用紙(会計欄)

ここで新人さんは3号用紙(会計欄)のありがたみを知ります。たぶん

これは医療事務の勉強した人にしかなかなか伝わらないと思いますが

3号用紙には2号用紙(カルテ)を見ながら点数計算を行った内容が

日付順で記載されています。

 

3号用紙を見ると

『いつ』『何を』『〇点』『合計点数』『負担金』

こういうことが一目瞭然です。

 

新人さんは慣れない点数計算を確認する術として

会計欄で同じ診療内容の日にベテランさんが記載している内容と

自分が計算して記載した内容を比較してみることができます。

そうすることで間違っているところの確認ができ

月1回算定するものなどの確認もでき、

なぜこういう計算をしているのか

ということを把握しやすくなります。

 

現在ではレセコンや電子カルテで点数を自動計算し、

3号用紙を印刷する機能がついていたりしますので

3号用紙は監査に使うもの、という認識で、

未使用のところも多いのかもしれません。

必要性を感じていない医療事務の方も多いのではないかと思います。

もしかしたら知らない方もいるのかも…

 

しかーし。

上にも書いている通り、医療事務に慣れない時は

3号用紙がつよーい味方になると思いますので

もし、今まで見たことがなかった!という方は一度見てみてください。

 

窓口でのお会計 

ちなみに、そのころは院内処方です。

院内で処方薬を用意し、患者さんにお渡しします。

院外処方が増えたのは1990年代から。

 

カルテを見ながら電卓やそろばんで計算し、

3号用紙にも手書き記載、さらに薬まで用意する、

ということだと時間がかかって窓口が大混乱?

と思うかもしれませんが、実はそうでもないんです。

 

ひと昔前、高齢者は、負担金がありませんでした。

無料です。無料。

 

高齢者は診察が終わると窓口でお薬だけ受け取って

お支払いすることなく帰られます。

ということでそんなに混乱しないのです。

 

高齢者の一部負担金推移

高齢者の負担金は医療費抑制のため、そこから徐々に上がっていき、

月400円の定額制になり、徐々に上がって

月額1010円、1020円の時を覚えています。

半端すぎるやろと思ってた記憶。

そこからさらにさらに負担が増し、今の定率制の金額となります。

高齢者の対象年齢も引き上げられました。

医療費削減のため、今後はさらに負担金が増えそうですね。

 

昔はいくらだったか調べてると

負担金の歴史をたどってるサイトがありました。

少し昔の記事のようですが、下記よりご確認いただけます。

 

その昔、老人医療費(自己負担)は無料でした

 

ということで、計算ができていなくてもとりあえず精算する。

こういうことが可能でした。

新人さんはまずここで窓口での対応に慣れていきます。 

今みたいな診療明細はなく、領収書ももちろん手書きです。

金額のみ記載し、患者さんにお渡しします。

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出納長や日報などももちろん手書き。

今の時代、印刷ボタンをポチっと押すとすぐに印刷されてでてきます。

それだけでも楽になったと思いませんか?

  

さて、次回よりレセプト編をお届けしまーす。

 

 

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